2024年9月末、ANAダイヤモンド修行の一環で本場ミュンヘンのオクトーバーフェストに行くこととノイシュバンシュタイン城を見ることを主目的として弾丸日程で南ドイツに行ってきましたのでご覧ください。
DAY1羽田-ミュンヘン
自宅近くから空港シャトルバスで羽田空港まで行くのはいつもの通り、そして今回も第2ターミナルからの出発でありガラガラの出国審査を終えたらスイートラウンジへ直行であります。
そしてこちらも毎度おなじみのロココビールで旅の安全を祈願してひとり乾杯。

好きではないはずのホワイト系ビールにもかかわらず今日も美味しいロココビール。
不思議です。
ANAファーストクラス採用「IWA5」
搭乗が遅れているため時間があったので、初めて第2ターミナルの免税店を覗いてみるとめちゃめちゃ日本酒が充実しているではありませんか。
え、こんなにあったの??
なかなか見かけない種類の「レア獺祭」、中田英寿プレゼンツでシーバスリーガルと日本酒のコラボ大吟醸「LINK8」、そしてそしてドンペリニヨンの第5代醸造責任者が富山県で作り上げる至高の大吟醸「IWA5」であります。

IWA5はANAファーストクラスに採用されていた日本酒でもあり、個人的に非常に興味を持っていたSAKEでありますが、わたしがバックパックひとつで旅するスタイルのため液体類を買うことはできません。
しかし日本国内で買う価格と同じ価格(免税ではない)だったので日本で買うことにします。
気になる方はぜひ調べてみてください。
B789ビジネスクラス機内
そんな日本酒に後ろ髪を引かれながら乗り込む機材はB789であり毎度おなじみスタッガードシート。
今回は「4C」を住処とします。

離陸後40分ほどで安定飛行となり、事前にネットで選んでおいた機内食(和食)とそのお供としてSAKEであります。

前回のシドニータッチで飲み比べをしているので気に入っている「惣誉」を迷わず注文し、食事とともに美味しくいただきました。
本日のメインは「かますエリンギ巻と牛角煮」であります。

すでに夜中であり、食事を終えたら映画も見ず歯磨きをしてさっさと就寝します。
わたしの映画レビューを楽しみに待っていてくれる方は申し訳ありません。
そんな人がいないことはもちろん知っていますが。
ミュンヘン
早朝のミュンヘン空港は入国できない
到着2時間前にしっかり起こされたら軽い朝食をいただき、しばしまどろみます。
朝食は和食メニューでも洋食メニューでもなく、めずらしくコンチネンタルブレックファストであります。

そしてミュンヘン空港に到着したのは定刻より10分ほど早い6時40分。
定刻より20分ほど遅れての出発でしたが結果として早めの到着になったので、8時40分ミュンヘン駅発ノイシュバンシュタイン城行きのバスに余裕で間に合うことに一安心であります。
飛行機を降りたのは5番目くらいでしたが、てくてく歩いていると先頭になってしまい誰もいない空港内をひたすら進みます。
前回ミュンヘン乗り換えでノルウェーに行っているので道が分かって安心です。

歩くこと10分。
入国審査、イミグレでありますが、すでに100人ほどのチャイニーズ系がびっしりと並んでいます。
わたしはANA便としては先頭で到着しましたが、結局100人ほどの列の最後尾であります。

幾重にもつづら折りです。
前回は右方向の乗り換えであり、すんなり通過しました。
しかし今回の100人ほどの列は微動だにしません。
どういうこと?
待つこと10分少々、午前7時になると従業員通用口からポリスメンと入管職員が気だるそうにやってきました。
信じられませんがミュンヘンの入管のシフトは7時からのようであり、それまでは入国できません。
このチャイニーズさんたちはいつから待っているのでしょうか。
そして入管の人は4人しかいないので列はほとんど進みません。
この列に並んでいる間にANAのパイロットさんやCAさんは横から続々と入国しています。
正直言ってイライラしました。
フランクフルトの出国もひどい渋滞でしたが、ミュンヘンの入国もひどいということを学びました。
もうミュンヘンからは二度と入国しないと心に決めた瞬間であります。
列に並ぶこと50分、ディズニーかよ。と突っ込みたくなりますが事実50分。
やっとのことで入国し、そこからは脇目も振らずミュンヘン空港駅までダッシュ、ミュンヘン中央駅行きの電車に無事乗り込みます。

はじめて来たミュンヘン空港で右も左も分からない中、ダッシュで電車に乗れたことが不思議でなりませんが、そんな努力もむなしくすでに予約発券済みのノイシュバンシュタイン城行きバスには間に合うはずもありません。
ドイツ到着早々バス代5,000円ほどが無駄に消えましたし、ノイシュバンシュタイン城行きのバスはこの1本しかないので別の方法を大至急模索しなければなりません。
ミュンヘン駅構内スターバックス
模索した別の方法は電車。
まぁそれしかありません。
ミュンヘン空港を出てミュンヘン中央駅に到着したのは8時35分。
あと15分早く入国できていたらバスに間に合ったのに、という若干の恨み節を抱えつつミュンヘン駅のターミナル内を端から端へ移動します。

直行便のバスと比較するとかなり遠回りになりますが、いったんフュッセンという街まで電車で向かい、そこでバスに乗り替えてノイシュバンシュタイン城へ向かう予定であり、8時41分発の電車に乗るべく再びダッシュです。
無事8時41分に駅のホームに着きましたが様子がおかしい。
駅にいる人たちがスマホと時刻表を眺めています。

まさかの運休です。
運休、スト、遅延はヨーロッパあるあるですが今じゃなくても、、、であります。
次発は1時間後なのでターミナルダッシュの途中で見つけたスターバックスまで戻って軽く食事をとっておくことにします。
なぜなら今からだと乗車時間を含めて3時間以上、ノイシュバンシュタイン城見学後まで考えると5時間以上食事をとれないためであります。
しかし聞いてください、バスに乗れていれば10時過ぎにはノイシュバンシュタイン城に着いていたはずなんです、、、
もう予定もなにもあったもんじゃありませんが頑張ります。

ミュンヘン駅からフュッセン
美味しくベーグルを頂き、マグカップのたで出されたカフェラテを紙カップに入れ替えてもらったら9時41分発の電車に乗り込みます。
今度はちゃんと出発するようです。

8時台の電車が運休となったこともあり電車は超満員で写真を撮ることもままならなかったため画像はありませんが基本的にヨーロッパの農村部的な美しい景色が続きました。

そして満員の電車に揺られること2時間、ドイツ南部の街フュッセンに到着です。
到着したらぞろぞろと駅舎を出て、そのままぞろぞろと駅の目の前にあるバス停に民族大移動。


駅を出たところに有料のトイレがありますが現金専用なので電車内で済ませておいた方が良いと思います。

時間があればフュッセンの街をぶらぶらしたいところですが、ご存じのとおりすでに時間を超過しているわたしは先を急ぎます。
そう思ってバスに乗り込み、クレジットカードで「ピッ」としようとしたところなんと、
なんとクレジットカードを受け付けないとのこと。
え。
え?
えーーー??!
どうすんのこれ。
想定外も甚だしい事態であります。
事前にバス会社のウェブサイトでクレジットカード決済ができるということは確認しています。
しかし使えないと運転手は言う。
これまでの旅行全てがそうですがわたしは現金は一切持たずに来ているので途方にくれます。
とりあえずは次のバスを待ってその運転手にも聞いてみることとします。
ありがたいことに10分ほどで次のバスが来たので運転手にカードで払えるか聞いてみると答えは「ノー」であります。

おわった。
ここフュッセンからなら歩いてもノイシュバンシュタイン城まで行くことはできます。
しかしノイシュバンシュタイン城から今夜の宿であるガルミッシュ=パルテンキルヒェンまではバス便しかなく、そこでクレジットカードが使えなかったら完全に詰みとなります。
どうするか。
ノイシュバンシュタイン城まで徒歩で行き、再び徒歩でフュッセンまで戻ったうえでミュンヘンまで電車で2時間かけて戻り、そこからまた電車で2時間かけてガルミッシュパルテンキルヒェンまで南下するか。。。
そんなことをしていたら宿に着くのが夜中になってしまいますし、途中の世界遺産をあきらめることにもなるためできれば避けたい選択肢であります。
そうしてさらに1本バスをやり過ごしつつ思案して出した結論は「バイエルンチケットを買おう」でした。
ノイシュバンシュタイン城
バイエルンチケットでノイシュバンシュタイン城へ
バイエルンチケット。
それは簡単に言えば「バイエルン州内の電車・バス乗り放題チケット」であり、バスに乗るのが1回でも10回でも同一料金という旅行者には大変お得なチケットとなっております。

しかしミュンヘン空港からここまですでに通常のチケットで電車に乗ってきているので私にとっては若干無駄と言えますが選択肢はありません。
これまでヨーロッパはいろいろ巡りましたが、クレジットカードでバスに乗れないのはオスロ空港のシャトルバス(空港から乗れば使えます)を除いて初めての経験でした。
とにかくこれにてバスに乗ることができ、やっとノイシュバンシュタイン城へと歩を進めることができます。
電車が到着したときのバス以外は空いているので、逆に少し待ってから乗ったほうが良いのかもしれません。

そんなフュッセンからノイシュバンシュタイン城の玄関口へはバスで10分少々であり、あっという間に到着します。
到着するのはトイレや土産物屋さんやレストランや駐車場、そしてわたしが予定通り入国できていたら今から2時間以上前に着いていたはずのFlixBusのバス停もあるノイシュバンシュタイン城の玄関口シュバンガウであります。

ここからわたしは徒歩でノイシュバンシュタイン城の見渡せるマリエン橋まで登り、よく見るこの景色を堪能したわけであります。
THEノイシュバンシュタイン城であります。

もともとわたしのドイツ滞在中はほぼ毎日が雨予報だったのですが天気が良くて何よりでした。
ノイシュバンシュタイン城に入る当日チケットはバスで来ていたら買えたと思うのですが、この時間からでは買えるわけもなく(数週間前の時点でネットは完売)すでにあきらめているので入り口だけ見ておきますが、なにより2時間以上旅程が遅れているためわたしには時間がありません。

ノイシュバンシュタイン城からバス
12時45分頃ノイシュバンシュタイン城の玄関口たるシュバンガウに着いたわけですが、14時13分発のバスに乗らないと次の目的地そして今晩の寝床に到着できないのです。
というわけでノイシュバンシュタイン城の街シュバンガウ滞在時間は1時間半。
詳しくはノイシュバンシュタイン城の記事に書こうと思いますが、この滞在時間は異次元の短さです。
行ったことのある方ならどれだけ無謀か分かるだろうと思います。
しかしミュンヘン空港、ミュンヘン中央駅、そして本日3度目のダッシュにより無事14時13分のバスに間に合っただけでなく、売店でコカコーラまで買い込むことができたのは僥倖といえます。
おかげでカフェインと糖分を同時に補充でき、生きる力が湧きました。
ヴィース教会
定刻シュバンガウ発のバスに揺られること35分、到着したバス停はヴィース。
ここにあるのは牧歌的な景色とそれに見合ったシンプルな教会、そして馬であります。

ここはここで詳しく記事にまとめるつもりですが、とにかくアクセスが悪い。
アクセスが悪いにもかかわらずノイシュバンシュタイン城を出発する時間を厳守してでも来たかった理由がこちらであります。

牧歌的かつシンプルな外観からは想像もつかないほどの荘厳さと圧。
世界遺産「ヴィース教会」であります。
こんなところにこんなド派手な教会がなんで、、、
という感想しか出ません。

とにかくすばらしい教会なのですが、長居する場所でもないので外にあったレストランで売っている有名っぽいドーナツ的なものを買おうとしましたが店員が永遠に来ない(いない)のであきらめてバス停に戻ることとします。

バスは15時02分発であり、世界遺産の教会での滞在時間は約15分ほどであります。
ここでやっと当初予定したいたスケジュールに追いつきました。
オンタイムであります。
ガルミッシュ=パルテンキルヒェン
15時02分、ヴィース教会駐車場に待機していたバスが定刻に出発します。
そしてこんなへんぴなバス停でこの旅行で初めての日本人カップルを見かけますが、とくにお互い目も合わせることなくやり過ごします。
オンタイムとなり落ち着いたところでANAスイートラウンジでもらってきた非常食を食べます。
ヴィース教会でドーナツ的なものを買うこともできず、朝スターバックスを食べて以来の固形物であります。

のどかな景色の中、いくつかのバス停に止まりながら進むこと80分。
バイエルン州の南端でオーストリアとの国境付近の街ガルミッシュ=パルテンキルヒェンに16時20分、到着です。

ここはドイツ最高峰「ツークシュピッツェ山」を擁し、ミュンヘン冬季オリンピックではスキージャンプの会場となった街であります。
今日でも多くのコースを有するメジャーなスキーリゾートとして世界中から人が集まる場所のようです。
ガルミッシュ=パルテンキルヒェンのホテルとビール醸造所
ガルミッシュ=パルテンキルヒェンの街はこじんまりしたもので駅前には小さなバスターミナルとホテル何軒かあるくらいですが曇りでも景色は最高です。

スキーで冬季に訪れる場合はスキー場近くの宿に泊まることになると思いますが、その場合はここガルミッシュ=パルテンキルヒェン駅からもう一本電車に乗って山間部まで移動する必要があります。
今回はせっかくなのでそのスキー場近くのロッジに泊まろうと思っていましたが、そのホテル近くに停車するバスが道路工事の影響で運休という情報を日本で見つけていたため諦め、ガルミッシュ=パルテンキルヒェン駅に近いホテルを予約しました。
「ホテル ケーニヒスホフ」というところで、お値段以上のホテルです。

チェックインを済ませて荷物を置いたら日本出発前とノイシュバンシュタイン城からのバスの中で調べておいた、ガルミッシュ=パルテンキルヒェン駅から徒歩10分くらいのビール醸造所兼レストランで夕飯とします。

この時点で4万歩くらい歩いている(ダッシュしている)のでもう歩きたくないのですが、ドイツに来てからまだビールを頂いていないわけであり、かつせっかくそこにクラフトビール醸造所があるのであれば行かない選択肢はありません。
まだ17時前ということもあるのか2組しかいない店内に入るとテラスもあるというのでテラスに着席。
ツークシュピッツェ山っぽい山を遠くに見る素敵すぎるテラス席でソーセージと4種のビール(100ml)を注文したらドイツに乾杯であります。


はっきり言って幸せ。控えめに言って最高であります。
今日の入管のことや無駄になったノイシュバンシュタイン城までのバス代、運休となった電車にクレジットカードが使えないバスとバイエルンチケット。
そんなことはどうでも良いと確実に思える時間がここでわたしを待っていました。
ありがとうガルミッシュ=パルテンキルヒェン。
ありがとうこのお店。
ソーセージがやたらに美味しいので4種のビールをもう一回頼んで店を後にしました。
ごちそうさまでした。

おわりに
空腹にアルコールが入ったのでニコニコしながら幸せ気分で駅まで歩き、水とプレッツェルを仕入れたらホテルに戻って長すぎる1日が終わります。

DAY1が終わっただけですが、ハードな1日であったことは間違いありません。
とはいえ正に終わり良ければ総て良しであり、良いスタートが切れたように思います。
明日はここガルミッシュ=パルテンキルヒェン駅から登山列車に乗ってドイツ最高峰ツークシュピッツェ山へ向かいます。
そしてそこからミュンヘンまで戻り、夕方からは今回の旅の第2の目的であるオクトーバーフェストを味わいに行く予定です。
バイエルンチケットは今日1日だけしか使えないので明日以降の交通が若干心配ではありますが、電車と徒歩だけで移動できるはずなので何とかなると信じましょう。
