2024年6月末の初夏、弾丸旅程でノルウェーを縦断してきましたので、その時に訪れたプレーケストーレンの情報をご覧ください。
プレーケストーレンとは
所要時間などを調べている時点でプレーケストーレンについてはご存じだと思いますので、わたしの主観でざっくりお伝えすると以下の通りです。
・ノルウェーでの訪問がマストな場所
・今年1人落下して亡くなっている場所
・トムクルーズの映画の撮影で使われた場所
・日帰りトレッキングでフィヨルドの絶景が味わえる場所
まとめると、日帰りでも行けるのでなんとか時間を捻出して行ってほしいおすすめの場所であります。

プレーケストーレンについて
プレーケストーレンの位置
プレーケストーレンは南ノルウェーのスタヴァンゲルにあります。
スタヴァンゲルはこじんまりしていますが大型客船も寄港するとても華やかで素敵な街並みを持つ港町です。


そんなスタヴァンゲル中心部から1時間に1本程度の専用バスに1時間ほど揺られるとプレーケストーレンベースキャンプに到着し、そこから徒歩で進んで行くことになります。
プレーケストーレンに行ける人
プレーケストーレンはノルウェーに来る人ならすべての人が美しいと思える最高の景観を持っています。

一方、すべての方がプレーケストーレンまでたどり着けるかというと答えは「ノー」となります。
膝や股関節に持病のある人
病後など極端に体力がない人
サンダルなどの軽装しか持ってきていない人
これらの方は残念ながらプレーケストーレンまでたどり着くことが難しいですし、そもそも危険なので思いとどまってください。
プレーケストーレンを見るために歩いている人はほんとうに「老若男女」を問わず、小さい子供からお年寄りまで幅広い人たちがトレッキングしています。
なんなら赤ちゃんを背負って登っている家族も6,7組ほど目撃していますし、とてもゆっくりとしたペースで一歩一歩登っているお婆ちゃんも多くいらっしゃいました。
なので日帰りはせず、一般的なコースタイムの1.5倍くらいの行動時間を目標としてゆっくり登れば、軽装など上記の人以外ならば誰でもチャレンジすることができると思います。
とはいえ、けがの予防のためにも普段から積極的に歩いていたりするほうが良いのは間違いありません。
プレーケストーレンへのアクセス
プレーケストーレンはスタヴァンゲルにあります。
スタヴァンゲルまではオスロから直行便、またはベルゲン経由でならノルウェー各地から来ることができますし、ストックホルムやコペンハーゲンからでもアクセス可能です。
わたしのモデルコースも参考になるかもしれないので時間があればご覧ください。
スタヴァンゲルに来るためにはスタヴァンゲル空港に降り立つ必要がありますが、スタヴァンゲル空港=ソラ空軍基地であり、到着地が「Sola」であっても安心してください。
空港からバスターミナル
小さな空港なので一歩空港を出たらすぐにバス停があるので、スタヴァンゲル中心部行きの空港シャトルバス↓に乗ってスタヴァンゲルバスターミナルまで20分~30分移動します。

チケットはバス会社のウェブサイト↓で買っておくことができます。
空港から片道で169クローネであり、往復だと254クローネとなります。
※購入したメールを見せろという運転手もいるし、チケットを見ようともしない運転手もいます。
市バスも走っていますしその方が安いのでお好みで市バスを利用してもらって大丈夫ですが、その場合は直通のバスターミナル行きはないので乗り換えが必要となります。
日帰りの場合は時間がないのでシャトルバス一択であります。
バスターミナル/駅
バスターミナルに到着するとそこは電車の駅でもあります。


今回は電車には乗りませんが、駅ナカには便利施設が4つあります。
それはトイレ、コンビニ、パン屋そしてコインロッカーであります。
乗車するバスによりますが、時間に余裕がある場合はこの駅ナカのパン屋でコーヒーを買い、バスターミナル前の公園でお茶する感じになるかと思います。

昼食としてこのパン屋さんでパンを買うかコンビニでパサパサのサンドイッチを買ってプレーケストーレンで食べます。
ここで買えなくてもプレーケストーレンベースキャンプにもカフェはあるのでご安心を。

そしてトイレです。
スタヴァンゲル駅のトイレ
スタヴァンゲル駅のトイレは有料で、クレジットカードで支払うタイプであり1回10クローネです。
10クローネで2人で同時に入っても大丈夫なようでした。

女子トイレは分かりませんがメンズはこんな感じです。

この先はプレーケストーレンのベースキャンプまでトイレはないので、余計なお世話ですが体調に合わせてご利用ください。
ちなみにベースキャンプのトイレは無料なので、空港とベースキャンプの2か所でトイレを利用するほうがベターなのかもしれません。

スタヴァンゲル駅コインロッカー
少数派ではあると思いますが、もしもわたし同様プレーケストーレンに日帰りで来る場合は旅行の荷物すべてを持ってトレッキングするわけにもいかないためコインロッカーはマストであります。
そしてここスタヴァンゲル駅にはコインロッカーがちゃんとあります。

もちろんスタヴァンゲルに宿泊する方でホテルに荷物を置く時間がない場合も便利に使えます。
ロッカーは英語表記にできるので使い方に大きな問題はありませんが、事細かく載せておきますのでお役立てください。
①Rent lockersをタップ

②ロッカーの大きさを選ぶ
1種類しかないので選べませんが。

③利用日数を決めて「Pay」をタップ

④支払方法を選ぶ(クレジットカード)

⑤支払う

⑥レシートを受け取る
ロッカーを開けるときに使うコードが書かれています。

⑦いずれかのロッカーが開くので荷物を入れる

⑧ボタンを押してロック完了

⑨コードを入力してロッカーを開ける

以上です!
プレーケストーレン行きバスの予約
前述のとおりバスターミナルはスタヴァンゲル駅と同じ場所にあります。
駅にコンビニがありますがバスターミナルにはセブンイレブンがあります。

このバスターミナルからプレーケストーレンへ行くバスは2社が運行しているので、好きな方を選んで事前にネットから予約購入しておきます。
タイムテーブルはどちらの会社もおおむね同じであり、朝からプレーケストーレンに行って夕方のバスに乗って帰ってくるという往復利用であります。

復路のバスについては最終バスまでの間であればどのバスに乗って帰ってきても大丈夫ですし、なんなら翌日のバスでも大丈夫です。
わたしが利用したバスはPulpit Rock Toursというバスで、大手バス会社の「BOREAL」が運営しているバスを利用して、往復の料金は470クローネでした。
「パルピットロックPulpit Rock」とはプレーケストーレンPreikestolenの英語名称です。
バス会社ウェブサイト↓
もう1社は「ゴーフィヨルドgo fjords」というバス会社で476クローネです。
バス会社ウェブサイト↓

バスターミナルからベースキャンプ
大変見ずらいですが、画像でいうとわたしが乗車したバスターミナルは「Byterminalen spor2」という名前です。

バスターミナルに8分遅れで到着し10時10分に出発したバスは、ベースキャンプまでの道中で(乗車する意思を見せた)お客さんを途中のバス停で追加で乗せます。
今回はバスターミナルの近所のスターバックス前で2人を乗せただけでバスの乗客は全部で5人でいざ出発です。

以前はスタヴァンゲルセントラルに近いフェリーターミナルからフェリーで対岸へ渡り、そこからバスに乗り換えてベースキャンプへ行く方法しかありませんでしたが、現在は海底トンネルが開通したおかげでベースキャンプまでバス一本で行くことができます。
感謝です。
海底トンネル入口です。

バスターミナルからトンネルを抜け、のどかな住宅街を進むこと50分でプレーケストーレンベースキャンプ「P1」に到着。




ベースキャンプにはカフェやインフォメーションだけにとどまらずアイスクリーム屋さんまであります!
わたしが食べられなかったアイスをぜひ食べてきてください。
そしてトイレはここが最後であり、帰ってくるまで用を足すことはできないので十分ご注意ください。

プレーケストーレンの道のり
プレーケストーレンまでの道のり
まず大切なこととしてベースキャンプは標高250メートルの「P1」にあります。
「P2」も存在しますが、ここはレンタカーなどで来た人向けの駐車場となります。

さてベースキャンプをスタートするといきなり結構登らされます。
500メートル進む間に100メートルほど高度を上げるので20%という登りであります。
気持ちいい林間ですがきついです。

プレーケストーレンまではベースキャンプ部分を含めて全部で4回の急登をこなしつつ、片道4キロのトレッキングとなります。
急登以外は木道や滑らかな岩肌や林道などよく整備されたトレッキングルートです。
↓インフォメーションに置いてあるマップ

ゴールとなるプレーケストーレンの標高は600メートルなのでベースキャンプからの高低差は350メートルですが、若干登ったり下ったりがあるため実際に登る高さは500メートルとなります。
プレーケストーレンまでの途中の景色はどこも素晴らしく飽きることはありませんし、目的地たるプレーケストーレン以外は滑って落ちるような危険な場所もありませんのでご安心ください。




プレーケストーレンまでの所要時間
コースタイムは片道1時間45分となっており、距離4キロの登りなので標準的といえると思いますが冒頭で書いた通り2時間3時間かけて登っても帰りのバスに間に合いさえすればよいのでのんびりで大丈夫です。

わたしが利用したバスの場合ベースキャンプを出る最終バスは21:15なので、長くいようと思えば13時間滞在することができるので安心ですし、ノルウェーの夏の21時は完全に昼間の青空であります。
プレーケストーレンで1時間ほどランチ休憩をして、帰路の4キロを同じく1時間45分で歩くと合計4時間30分が所要時間ということになります。
完全に行って帰るという単純往復なので行きと帰りは同じ道を通ります。

これだけのんびり過ごすと間違いなく気持ちが良いトレッキングになりますが、ここで紹介すべきは実測値であります。
プレーケストーレンまでの所要時間②
わたしのように十分な時間が取れない中でプレーケストーレンを訪れたい方もいらっしゃると思います。
あきらめないでください。
4時間30分というコースタイムはあくまで標準的な基準タイムです。
わたしの場合の実測値はプレーケストーレン往復でジャスト3時間でした。

まず登りの所要時間が1時間10分です。
昼食と写真撮影などに要した時間が1時間。
下りの所要時間が50分、という内容です。
登りについては急いでいますがオーバーペースというほどではありません。
下りはランチ休憩に時間を使いすぎ、バスに間に合わせるため小走りでした。
撮影や食事をしなければ2時間で行って帰ってくることは可能ではあると思いますが、かなりぎりぎりでありバスに間に合わなかったら無駄にベースキャンプで1時間バスを待つことになるのでお勧めしません。
なによりプレーケストーレンを目の前にしてすぐに帰ることなんてできません。
ですので一般的には往復4時間と考えればちょうどよい計画が立てられると思います。

服装と装備
6月末のプレーケストーレンは日中20度でした。
登り下りともにハイペースだったこともあり、常時汗だくです。
いわゆる機能性のアウトドア系Tシャツを着用し、プレーケストーレンでの昼食中に汗冷えしないように着替えも用意したほうが良いかもしれません。

岩場がありますので靴はローカットでもいいからトレッキングシューズを履いてください。
それ以外は水1リットル程度と行動食と昼食、絆創膏的な救急セットがあれば完璧です。
登山するような服装・重装備の人はほぼいませんので自然を舐めない範囲の軽装で平気ですが、滑ったら終わりという場所なので雨の日はやめておきましょう。
おわりに
ノルウェーといえばフィヨルドであり、フィヨルドといえば「ガイランゲル」や「ネロイ」を船で通るという選択肢になりがちです。
ガイランゲルであれば登って上からフィヨルドを眺めることができるので、それはそれで素晴らしい観光でありますが、ぜひ可能な方は自分の足でフィヨルドを進み絶景を体いっぱいに感じてもらいたいです。

ロフォーテン諸島のトレッキングを雨のため断念したので比較はできないのですが、今回のノルウェー縦断で一番良かったのはここ「プレーケストーレン」と言えます。
ぜひ旅程を工夫してお立ち寄りください!
プレーケストーレンを含む旅行記はこちら>
