スカンジナビア航空がスターアライアンスを脱退のする事になったようなのでご覧ください。
破産回避による結果として
まずはSASの発表を見てみます。
SASは、米国で進行中の第11章プロセスにおいて大きなマイルストーンに達し、特定のファンドまたは関連会社(以下「キャッスルレイク」)、エールフランス-KLM SA(以下「エールフランス-KLM」)およびリンドを代表してキャッスルレイク、LPを選択しました。 Invest ApS (「Lind Invest」) は、デンマーク国 (総称して「投資家」) と共同で、出口融資募集プロセスの落札者コンソーシアムとして活動します。合意された取引構造には、再編されたSASへの総投資額が11億7,500万米ドル(129億2,500万スウェーデン・クローナ[1])に相当し、そのうち4億7,500万米ドル(52億2,500万スウェーデン・クローナ)の新規非上場株式と7億米ドル(77億スウェーデン・クローナ)の担保が含まれます。転換社債のほか、キャッスルレイクによるSASの現在の保有債務者(「DIP」)タームローンの5億米ドル(55億スウェーデンクローナ)の借り換えも含まれる。取引の一環として、
SASプレスリリース和訳
合意された取引構造の詳細と最終文書は、投資家とSASの間でまだ最終決定されていません。この取引は、SAS の第 11 章に基づく組織再編計画 (以下「第 11 章計画」) の一環としても承認される必要があります。第 11 章計画の確認と有効性は、引き続き、ニューヨーク州南部地区連邦破産裁判所 (「米国裁判所」) による承認を含むさまざまな先例に従う必要があり、それには第 11 章計画に対する投票の募集が必要となります。特定の債権者からの承認、さまざまな規制当局からの承認、およびスウェーデン企業の組織再編の完了(後述)。この取引にはSAS ABの既存株主からの承認は必要ない見込みだ。
SASは取引の実施中は通常通り業務を継続し、顧客にサービスを提供し続けるが、それにはSAS AB(すなわち、SASグループの上場親会社)によるスウェーデンでの会社再編の申請が伴う可能性が高い(Sw. företagsrekonstruktion)。そのプロセスの結果、SAS ABのすべての普通株式と上場商業用ハイブリッド債は消却、償還され、上場廃止される予定です(現時点では2024年の第2四半期中に行われると予想されています)。 。したがって、SAS ABの既存株主には何の価値も期待できず、商業用ハイブリッド債の保有者にはわずかな回復のみが期待されます。
この取引と並行して、さらにスカイチームへの参加と並行して、SAS AB は、接続性の向上を通じてスカンジナビアの顧客の利益となるよう、エールフランス KLM オランダ航空およびその航空会社との商業協力関係の確立を目指します (慣習的な承認が条件となります)。
まだ決定はしていないけれど、この方向で進むということであり、その方向とはファンドとデンマークそしてエールフランスによる資金提供を受けることでアメリカ破産法の適用を回避することのようであります。
その一方で、スカンジナビア航空(の親会社)の上場廃止、スターアライアンスからの離脱を余儀なくされるといった感じです。
ヨーロッパと北欧間のアライアンス
実は先週、ちょうどストックホルムにおり、アムステルダムからストックホルム、ストックホルムからブリュッセル便を利用しました。
アムステルダムのスキポール空港からはKLM(スカイチーム)利用
ストックホルム(ブロンマ空港)からはブリュッセル航空(スターアライアンス)を利用しました。
この旅行につきましては、ぜひお時間ある時にご覧ください。
![](https://brilliant-x2-miler.com/wp-content/uploads/2023/09/DSC_9888-2-320x240.jpeg)
スキポール空港
KLMはオランダの航空会社ですので、そもそもアムステルダム、スキポール空港が拠点であります。
そして今回わたしはスキポール空港からストックホルムに飛んだので、安かった方KLMを利用しました。
安くなかったほうは何かというとSASスカンジナビア航空であります。
SASはスターアライアンスでありますが、PPはここでSASを利用しなくても来年のダイヤモンド分は予約発券済みであり、絶対費用の安い方としました。
現時点の価格はこんな感じであり、SASの方が安いですね。
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ストックホルム空港
ストックホルムは市内近郊のブロンマ空港と、ちょっと離れたアーランダ空港があり、アーランダのほうがメジャーというかインターナショナルであります。
とはいえ両者間はバスで30分もかからない距離であり、どちらもEU間であれば普通に利用されます。
わたしも今回はスキポール〜アーランダ、アーランダ〜ブロンマ、ブロンマ〜ブリュッセルという動きでありました。
そしてブロンマ空港からブリュッセル間はブリュッセル航空を利用しています。
理由は「ストックホルム〜成田」をANAで予約したら勝手にそうなったからであります。
実際にその区間を検索してみるとこうなっています。
![](http://brilliant-x2-miler.com/wp-content/uploads/2023/10/image_editor_output_image-1134375294-16963973630272600093270319845951.png)
こちらもSASが安いです。
実際はLCCのライアンエアーがあるので、これより安くベルギー北欧間は飛べますが、アライアンスに関して言うとこんな感じとなります。
SAS離脱、ANAプレミアムポイントへの影響
SAS、スカンジナビア航空は北欧3カ国の航空会社であります。
スウェーデン、デンマーク、ノルウェーであります。
そしてなにより、スターアライアンスの設立メンバーであります。
わたしが先週ブリュッセルに行き、帰りはストックホルムから帰ってきたのは、シドニー発券(海外発券)のブリュッセル行きに搭乗し、ストックホルム発券(海外発券)のシドニー行きで帰ってきたから、であります。
そして次回ストックホルムに行ったときは、SASで上記北欧3カ国+フィンランドを回り、ブリュッセルから帰国予定でありました。
これはけっこうなPPロスであります。
また上の画像の通り、ブリュッセル航空が頑張らないと、スターアライアンス的には北欧全滅に近い様相を呈しています。
アムステルダムはスキポール空港から北欧について見ると
ノルウェー|オスロ線はノルウェージャン航空とSAS、KLM
デンマーク|コペンハーゲン線はノルウェージャン航空とSAS
スウェーデン|ストックホルム線は上記の通り、ノルウェージャン航空、SAS、KLM
フィンランド|ヘルシンキ線はフィンエアー(ワンワールド)とKLM
であり、スターアライアンスは存在しなくなります。
パリ、イギリスから北欧について見てみてもSASがスカイチームになるとスターアライアンスはいなくなります。
これはめちゃめちゃ大問題であると感じます。
おわりに
スターアライアンス、すなわち日本発とするとANAでありますが、ANAとしての北欧への扉が今後しばらくベルギーかドイツ、オーストリアをハブとしなければならず、便数が限られる中にあっては大変不便になりそうです。
とくに今回のわたしのように、なんとなくオランダから北欧、なんとなくベルギーから北欧という流れが難しくなりそうであります。
諸行無常、盛者必衰であり、変化を繰り返す世の中にあっては、それに対応する能力が不可欠であり、わたしも来年の北欧を練り直さなければなりません。
ワンワールドのフィンエアーが仲間であるJALがチャンスと捉えているのかもしれません。
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