間もなくしてJALマイレージプログラムが大改訂され、JAL Life Statusプログラムとして生まれ変わりますが、それについての詳細が発表されましたので、気になる部分だけをギュッ！と凝縮してまとめてみました。
Fry on Pointフライオンポイントは継続も…
現在JGC、JALグローバルクラブへ入会するための指標となっている搭乗実績であるFLY ON（フライオン）ポイントは、JAL Life Status プログラムが始まる2024年1月以降も継続します。
JAL Life Status プログラムはそもそも何と略されるのか気になるところですが、「JMB」と同様として何も考えずに略すと「JLS」か「LSP」といったところでしょうか。
「JALS」だと座りはいいように感じますが、話はフライオンポイントについてであります。
詳細は割愛しますが、要するにフライオンポイントとは「実際に飛行機に乗らないと絶対に貯まらないポイント」であり、そのポイントをたくさん貯めることでJALの上級会員たるJGC、JALグローバルクラブへの入会資格が得られるという仕組みであります。
いえ、ありました。
これが来年1月から変わります。
JAL Life Status プログラム
2024年1月からは、FLY ON ポイントでの上級会員成りから、JAL Life Status プログラムとして「Life Status ポイント」での上級会員成り、JGC入会資格が取得可能となります。
分かりやすくお伝えします。
これからはFLY ON ポイントではJALグローバルクラブ、JGCに入れなくなります。
これがJAL Life Status プログラムであり、「Lifeライフ」という言葉が入っている通り、暦年で消滅するポイントではなく、生涯にわたってポイントを貯めることができるというシステムであります。
JAL Life Status ポイントをひと言でいうと「飛行機に乗らなくても貯まる上級会員になるためのポイント」であります。
結果、FLY ON ポイントはJGPとJMBダイヤモンドを、JAL Life StatusポイントではJGCを狙うようになる。という大改訂なわけです。
FLY ON ポイント、JAL Life Statusポイント、どっちを貯めたらいいのか
FLY ON ポイントとJAL Life Statusポイント、豪華2本立てのように感じますが、実際のところどうなのかというと
完全に目的が違う、と言えます。
少しだけ掘り下げます。
FLY ON ポイントとJAL Life Statusポイントの比較
・FLY ON ポイント
2倍キャンペーンなど考慮しない、エコノミークラスでクアラルンプール往復で単純計算。
予約クラスE・H・K・M、積算率70％+400FOPの場合「3,912×2＝7,824FOP」となり、ざっくり1年間でクアラルンプール6往復と沖縄1往復でJGC解脱となります。
いえ、なっていました。が正解です。
・JAL Life Statusポイント
上と同条件とした場合に貯まるJAL Life Statusポイントは「東京ークアラルンプールの区間マイル3,345×2＝6,690区間マイル」×6往復＝40,140区間マイル
40,140区間マイル＝200JAL Life Statusポイント…①
沖縄1往復＝10JAL Life Statusポイント…②
①+②＝210JAL Life Statusポイント
システム変更後のJGC解脱に必要なJAL Life Statusポイントは1,500ポイントであるため、上記ポイント数はスタート地点に立った程度のポイントとなります。
JGC修行は終了
ご覧の通りであり、JGC修行としては改悪どころか無理筋となります。
フライオンポイントはこれまでもこれからも暦年、すなわち有効期限が1年であり、1年以内に獲得したポイントで翌年度の上級会員「JMBクリスタル」「JMBサファイア」「JMBダイヤモンド」になれます。
そしてこれまでは「JMBサファイア」になった時点でJALグローバルクラブへの入会資格獲得となったわけですが、これからは’ただ単に1年間「JMBサファイア」になる’だけであり、仮にダイヤモンドにまでなってもJGCに入ることは出来なくなります。
1年間修業してJGC解脱ということが出来なくなるため、もうJGC修行僧という言葉がなくなることを意味しています。
では来年以降JGCに入会するためにはどうしたらいいのか。
JAL Life Statusポイントを貯めるしかありません。
前述の通り、クアラルンプール6往復+沖縄1往復をしても210ポイントしか貯まらないJAL Life Statusポイントでありますが、ポイントには有効期限がなく、JALマイレージ会員である限り生涯貯め続けることができます。
そしてJAL Life Statusポイントの貯め方はフライト以外にもあるにはあります。
JAL Life Statusポイントの多様な貯め方
JAL Life Statusポイントは前述のフライトのみの計算だと、極めてJGCへの道が険しいものですが、JALカードを利用した買い物などのキャッシュアウトを伴う利用分もポイント化されて合算ができるため、これまでの飛行機乗り以外にも道が開けていると言えます。
JALカード、JALペイ、JAL mall
とはいえJALショッピングマイル・プレミアムで20万円使ったとして、やっと5 JAL Life Statusポイントであり、JALペイも同じ積算率のため、この貯め方だけでJGCを目指すのは非効率が過ぎます。
JAL mallについても100マイル1ポイントと、上記サービスの5倍でありますが、そんなに利用するとは思えないので割愛します。
というわけであり、JAL Life StatusポイントはJGCを目指すものではなく、JALカード所持の陸マイラー的な方がたまに有償でJALに乗り、JALカードで買い物をしてマイルを貯めて特典航空券に交換していたら、いつの間にか1,500ポイント貯まっていたのでJGCに入ってみようかな。
というものです。
抜け道は今年中に解脱するしかない
FLY ON ポイントを貯めてJGC解脱を目指せるのは今年で最後となりました。
実に急なお知らせであり、わたしが平のマイレージ会員だったらてんてこ舞いになっていることろです。
常々JGCとSFCは無駄であると、JGC会員かつSFC会員のわたしぶりぶりマイラーは言っていますが、それでも手に入れたいのが人情であります。
そんなあなたに伝えたいことは「今すぐ国際線を予約するべし」の一言に尽きます。
今なら国際線はFOP2倍です。
これはもう、JALからのはなむけとしか言いようがありません。
まだ間に合います。
おわりに
仮に年に2回国内旅行でJALを利用し、年に240万円（マイル積算率1%として）JALカード決済を利用したとした場合のJAL Life Statusポイントは「年間70ポイント」であります。
これを22年続けてやっと「1,540ポイント」となり、JGCへの入会資格が手に入ります。
無駄にOKAタッチを繰り返してJGC解脱することに比べると、普通に過ごしていて気づいたら上級会員へのインビテーションということであり、実はJGCに相応しい優雅な形なのかもしれません。
JGCになったあとのことも考えれば、20年以上の長期間にわたってカード年会費収入が確約されることも会社にとって旨味が大きいと言えます。
他方、上級会員はJGPまたはダイヤモンドになってはじめて利用価値が出る。と、この1年で学んだので、その手前のJGCで会員としての上限に達するJAL Life Statusプログラムは、ニンジンをぶら下げられた馬の状態維持と思えなくもありません。
JGPとダイヤモンド修行をしている人からすると、どのみち毎年10万FOP近くは獲得しなければならないので大改訂の意味はあまりありませんが、来年以降のJGCではマイルストーンとして遠すぎるという人はSFCに流れ込んでくるのかもしれず、ANAの対応と方向を見守りたいところであります。
なによりまだプログラムが始まっていませんが、今後の良い方向のアップデートに期待であります。